文部科学省が発表した最新の調査によると、2020年度の不登校児童生徒数の数は全国で19万6127人にも及ぶことが明らかになっています。
この数字は調査を開始してから最高の数字であり、さらに8年連続で増加しています。
学校内、家庭内、人間関係など不登校になる理由は人それぞれ異なりますが、共通しているのは今の時代「不登校になるのは珍しくない」という点です。
不登校になると学校へ通わなくなるため、必然的に他の生徒が受けている授業はできません。そのため、いつ登校できるようになるのかということはもちろんですが、これから勉強に追いつけるのかという点が心配な親御さんも多くいらっしゃるでしょう。
結論からいうと、学校へ通わなくても勉強に追いつくことは可能です!
この記事では、不登校になった子どもに寄り添いながら考えるべき勉強への取り組み方を紹介していきます。不登校でも勉強はできますので、諦めずに最適な方法を模索していきましょう。
不登校のおすすめ勉強方法を紹介
過去最多を更新し続ける現代社会において、不登校は誰にでも起こり得る可能性があるため珍しいものではなくなりました。
時代の変化で働き方が変わっているように学習スタイルも変わっています。今の時代、不登校で学校へ行かずとも学力を保ち続けることは可能ですし、追いつくこともできます。
以下の項目では、不登校の子どもにおすすめの勉強方法を詳しく紹介していきます。
自主学習
最も手っ取り早く勉強を進められるのは「自主学習」です。
自主学習であれば教科書や問題集があればいつでもできるため、自分のペースで自主的に勉強を進めることが可能です。しかし、いつでも好きな時に自分のペースで勉強を進められるというメリットがある一方で、教えてくれる人がいない、メリハリを付けるのが難しい、参考書を用意する必要があるといったデメリットが挙げられます。
もともと勉強するのが好きで、自主学習でも自分のペースで毎日できる子であれば大きな問題はありませんが、メリハリを付けた教育をさせたいと親御さんが考えているのであれば、あまり強くおすすめできる勉強方法ではありません。
家庭教師
自宅に「家庭教師」を読んで勉強を教えてもらう方法もあります。
上記で紹介した自主学習のデメリットは教えてくれる人がいないという点でしたが、家庭教師を自宅に呼べばこの問題は解決できます。不登校であまり外に出たくないという子でも、自宅にきてくれる家庭教師であれば余計なストレスを与える心配はありません。
しかし、自宅で勉強できるという特性上、家庭教師も勉強とプライベートのメリハリを付けるという点においてはデメリットといえます。
また、勉強の進み具合は家庭教師のレベルや教え方に大きく依存する形になりますので、依頼する際は事前にしっかりと家庭教師の方と話し合うことをおすすめします。
塾
不登校の子どもを支援する目的で運営されている「塾」もおすすめの勉強方法です。
一口に塾といっても運営形態はさまざまで、ひとりひとりのレベルに合わせて個別で指導してくれるところもあれば、複数人を同時に教えるタイプの集団指導塾もあります。
不登校の子どもで周囲に人がいると緊張してしまうという場合であれば、ひとり対ひとりで指導してくれる個別塾を選択してください。
しかし、個別と複数は一長一短です。プラスに考えれば、集団指導塾は不登校に悩んでいる子どもが新しい友達を作れる環境であるともいえます。
塾というコミュニティを通して新しい友達の輪を広げるチャンスもありますので、個別か複数かは事前に子どもと話し合いながら検討していくようにしてください。
オンライン学習
最近は自宅でもできるITを活用した「オンライン学習」も高い注目を集めています。
前もって録画されている映像を見ながら勉強を進めていくタイプもあれば、対面授業に近い形で生配信されているものもあります。事業所により運営形態がさまざまなので、自分の子どもに最も合っていると思われるオンライン学習を選択してください。
オンライン学習のメリットはリラックスできる自宅で勉強を進められる点です。また、個別指導であれば先生がその子のレベルに合った授業の進め方を決めてくれますし、オンラインの対面授業であればわからないこともすぐに質問できる環境です。
デメリットとしては、自宅という自分が最もリラックスできる環境で勉強に集中することが難しいという点です。また、事前に録画されている映像を見ながら勉強を進めていく方法だと不明点を気軽に質問することはできませんので、この点もデメリットとして挙げられます。
フリースクール
学校や家庭とは違う新しい居場所ができる「フリースクール」もおすすめです。
不登校で学校へ行けなくなってしまった子どもが集まるフリースクールでは、自分の痛みや悩みに共感してくれる仲間が周りにたくさんいます。前述したオンライン学習を行うサポート校では学習をメインに運営されていますが、フリースクールでは勉強はもちろん、不登校になった子どもの心の教育にも力を入れているケースが多いです。
オンラインとオフラインの両方で休学中のさまざまな悩みを解決でき、不登校になった子どもの学力に合わせて勉強の進め方をプロがスケジューリングしてくれます。
自宅では集中できないという場合はオフラインで、外に出たくないのであればオンラインでというように、子どものニーズに合わせた対応ができるのも大きな特徴です。
不登校の子どもに勉強をさせる時に気を付けるべきポイント
最後に、不登校の子どもに勉強をさせる時に親御さんが気を付けなければいけないポイントをわかりやすく解説していきます。
頭ごなしに強制してはいけない
どれだけ周りの子どもより勉強が遅れていても強制してはいけません。
不登校の子どもは「このままではいけない」と頭ではわかっていません。わかっていながら行動できないという悩みは常に抱えているため、頭ごなしに現状を否定して勉強をするように矯正しても子どもの心は変えることができません。
大切なのは、子どもの気持ちを理解したうえで自主的な行動を待つことです。
「学校へ行かないなら勉強しなさい」「今日からここで勉強しなさい」と親御さんが強制するのではなく、子どもが勉強の必要性を訴えてきた時に、共に勉強に追いつける方法を模索して提供できる環境を作っておくことが重要です。
子どもが求めているものを理解して与える
上記で紹介した勉強に追いつく方法はいずれもおすすめできますが、それぞれにメリットとデメリットがあります。
たとえば、自主学習では自分のペースで好きなように勉強ができますが、周りの世界と隔離されたように感じてしまうというデメリットがあります。
もちろん、周りの人と会うことなく自分のペースで勉強だけをしたいと考えている子どもであればそれでも問題ありませんが、同年代の子とコミュニケーションを図りたいと思っている子であれば、そのような環境を提供してあげなければいけませんよね。
大切なのは子どもとしっかり話し合い、何を求めているかを理解してあげることです。
そのためには常日頃から子どもと会話をする時間を作り、コミュニケーションを取り合っている必要があります。子どもに寄り添う気持ちを忘れてはいけません。
まとめ
不登校の子どもが勉強に追いつくためのおすすめの方法を紹介していきました。
子どもが学校へ行かないという問題は親御さんにとってもストレスになってしまうもの。同年代の子どもと勉強の差が広がるのが心配になるのは当然です。しかし、今の時代は学校へ行かずとも勉強に追いつくことは可能なので、ぜひ上記で紹介した方法を試してみてください。
遊びと学びを通して未来の自分を創れるアソマナでは、オンラインとオフラインの両方を通して休学中のさまざまな悩みを解決します。無学年方式で個別指導をしていますので、学年や学力に関係なく授業を進められます。
子どもが勉強に追いつくための手段としてフリースクールを検討している方は、ぜひアソマナの利用を検討してみてください。